LINEヤフーがフルリモート縮小 事業部門は原則週1回、それ以外は月1回出社に - ITmedia NEWS
なんかLINEヤフー社がフルリモート出社という前提を撤回した(?)という話を聞き齧りしたので少しだけ。
これは一般論ですが、「出社が前提の会社」はその勤務の形態から言って「移動の自由が無い」人を切り捨てる側面があります。
ここで言う「移動の自由が無い」とは、例えば、
- 傷病などに起因して車椅子が常日頃から必須
- 離島などに住んでいて定期船でないと本島に出向くことが出来ない
- 家族の事情などで家を空けることが困難
と言ったあたりの事情です。
その上で、
フルリモート前提でウチに来てください!
と言う前提で就職して、それが突然、
フルリモート前提はやっぱ無しで。出社してね!
と言い出したら、人によっては離職以外の選択肢が無いという状況になります。
これは例えば、この記事を読んでいる「あなた」が車椅子ユーザーだったとして、 ようやく見つけたフルリモート前提の職場から「今度から出社してね〜」と言われたら、どうしますか? という話です。
そもそも私を含めた「身体的」健常者は「移動の自由」があることを前提に出社が云々と言っていますが、 四肢障害などで車椅子移動が必須であったり、もしくは杖を付かないと移動できない。 そう言った方々もいるってあまり考慮してないでしょう?
また「移動の自由」を持つことが困難か不可能、しかしソフトウェアエンジニアとしての実力はそれなりにある という方々へ「出社を必須とする」ことは、 事実上、「移動の自由」を持たない限りお前はクビと言う差別的扱いとして機能します。これは事の性質上、その側面はどう足掻こうと否定できません。
無論、LINEヤフー社がどう言う雇用契約を結ぼうと「自由」なことは確かです。
ただ、この話を聞いて、私は、
なるほど?LINEヤフー社は職場へのアクセシビリティに障壁がある人を無視するのですね?
と感じました。
もっとも野次馬がやかましいわ!って言われたら「はい」としか答えられませんが、 そう言った、
身体的健常者で移動の自由がある人を前提 とした職場設計をする
といったような事を「あたりまえ」として当然視するような社会が、 今まで積み上げてきたように「障害者の無自覚な排除」を生み出すんだよな〜という感想になりました。
世の中、もうちょっと諸々の「自由が効かない」人も居るって分かってた方がいいよ。 いずれ自分の身にも振り掛かってくるからさ。